蜃気楼とは遠くにある景色が伸びて見えたり、実物とは違った形に見えるとても幻想的な光景ですよね。
なぜそのように見えるのかというと、密度の異なる大気の中で光が屈折して、地上の物体が浮き上がったり逆さまに見えたりするためです。
富山湾で見られる蜃気楼は建物などが上に伸びて見えるものがほとんどです。
普段とは違った光景を見るとこころなしかテンションが上がるものです。
毎年メディア等では取り上げられていますが、映像で見るのと実際に自分の目で見るのとははっき言って全然違います。
しかし大気の温度差が関係しているので、いつでも見られるというわけではありません。
行くからには見られる確率の高いときを狙って高確率で蜃気楼を見てみてほしいと思うので、いつ、どこで見られるのか紹介していきたいと思います。
ぜひ参考にしてみてください。
この記事に書かれていること
富山の蜃気楼出現条件は?
では、いったいどんな時に見られるのか順番にお伝えしていきます。
蜃気楼出現条件
富山の蜃気楼は春と冬に目撃されています。
出現条件はだいたい下記に示す通りですが、この条件の日に必ず出現するわけではありません。
あくまで目安として参考にしてください。
条件の日に必ず出現はしませんが、条件にあてはまらない日はほぼ出ることはないです。
春の蜃気楼は、4月から6月の間に見られます。
時間はだいたい午前11時~午後4時頃に観られることが多いですね。
晴れている日の、魚津の海岸で北北東の微風が吹いているのがいいといわれています。
気温はだいたい18度くらいの、朝は冷えていてぐんぐん気温が上がってくるような日がチャンスです。
富山湾の海面上に冷たい空気が層をつくって、その上の暖かい空気とのあいだで急に密度が変わるときに伸びたり反転した虚像が出現します。
2,3か月の間に天候がよければ10~15回程度見られます。
冬の蜃気楼は、11月から3月の間で多く見られます。
冬の蜃気楼は視界さえよければ毎日のように出現しますが、富山の冬ははっきりいってほぼ天候に恵まれることはありません。
一年を通しても晴れの日が少ない富山県は、冬に天気のいい日は数えるほどしかないのです。
見られないわけではないので、見てみたいと思う人はチャレンジしてみるのもいいかも。
春の蜃気楼と違って、建物が浮いているように見えるのでより幻想的な光景が見られるので冬の蜃気楼の方が蜃気楼っぽく感じるかもしれませんね。
ただ根気が必要なのでガチの方以外はおすすめしません。
蜃気楼の見られる場所
富山で蜃気楼が見られる場所といえば、魚津市。
魚津市の海岸から富山湾が一望でき、遠くのほうに蜃気楼が見られることで有名です。
しんきろうロードとなっている経田漁港からミラージュランドまでの海岸道路もおすすめです。
また、展望台がある埋没林博物館もいいですよ。
しかし、注意してほしいのは、絶対に見られるわけではないということです。
実際わたしが行ってみた日は、見ることはできたのですがかなり長期戦でした。
蜃気楼情報を確認して、可能性が高そうだという日に朝からはりきってベストポジションに待機。
周囲にも同じように見に来た人たちでにぎわっていました。しかし、なかなか変化は見られず…。
想像以上に根気がいるなと思いました。
行ったらわりとすぐみえるのかなぁと安易な考えで行くものじゃないなと少し後悔。
5月といえど、日差しは強く日傘持ってこればよかったと思いました。
一緒に行った子どももだんだん飽きてきて文句が多くなってくるんです。
今日はあきらめて帰ろうかと話していた時、周囲がざわざわしだしてきて。
聞くと、なんと蜃気楼が出てるよ!と言われ、あわてて双眼鏡をのぞきこむと、見えました!
上に長く伸びた建物をみて不思議なかんじで見入ってしまいました。
そこで一番驚いたのが、なんと区役所から蜃気楼が発生中ですと蜃気楼の発生情報がアナウンスされたことです。
そのアナウンスを聞いて地元の人たちがどんどん集まって見に来ます(笑)
どこから来たのってくらい、きがつけばたくさんの人が来ていました。
アナウンスあるならほかのことして待ってればよかったと学びました。
蜃気楼は肉眼では見えない?
蜃気楼は肉眼で見えないことが多いです。
テレビなどの映像ではわりとはっきり見えているので、そのくらいよく見えると思ってる方がけっこういらっしゃいますが、残念ながらあんなにはっきり見えません。
なんせとても遠くの方で起こる現象なので、視力のいい方はそれなりに見えるかもしれませんが、たいていの方は肉眼ではよくわからないことがほとんどです。
蜃気楼の分かりやすさを、最上位のAからEまで5段階でランクづけしています。
双眼鏡を持ってなくてもなんとなく見えるくらいのものをだいだいCランクとして、より鮮明に見えて見える時間が長ければB→Aと上がっていきます。
しかしほぼC以下です。
Aなんて、十数年ぶりに出現!とニュースになるくらいほとんど見られません。
双眼鏡は必ず持っていくことをおすすめします。
肉眼で見えるくらいはっきり見えることもたまにあるみたいですが、ごくまれです。
しかし、以前ランクAだったときは最初はランクEだったのに、どんどん鮮明になっていって最終的にランクAまで評価を上げたので、どうなるかは運次第です。
根気よく待てば最高の蜃気楼を見ることができるかもしれないと思うと夢がありますよね。
蜃気楼を運よく見られたら次に思うのが、蜃気楼を見るだけじゃなく、やっぱり記念に撮影したくなりますよね。
しかしスマホなどではキレイに撮るのはかなり難しいです。
スマホで撮ってみたけど、なんかわかりづらい。
撮影する人たちはみんな機材持ってきて三脚立ててたりしてますね。
一眼レフカメラもお持ちなら持って行ってみてはいかがでしょうか。
特にランクのいい蜃気楼を見られたときは撮影してみるのもいいかもしれません。
蜃気楼証明書
魚津市観光協会が蜃気楼見れた人に発行する証明書があるのを知っていますか?
なんと蜃気楼の出た日に、見られた証明としてもらえるんです。
驚きですよね。
わたしも現地に行くまでは知りませんでした。
地元ではあたりまえらしく、親切に教えてもらえました。
めったに見られないのに奇跡的に見られたならやっぱり自慢したくなるものですよね。
だだでさえ根気よく待ってようやく見れたときなんか、見れたよー!と言いたくなります。
そんな方にとってもいいサービスです。
証明書を見せつけて蜃気楼を見られたことを自慢しちゃいましょう!
近くの埋没林博物館で発行してもらえます。
蜃気楼を運よく見られた人は忘れずにもらいにいきましょう♪
埋没林博物館
まとめ
富山の蜃気楼について紹介してきました。
蜃気楼は富山のほかにも琵琶湖や小樽でも観測される報告もありますね。
見やすさのランクは別として、毎年必ず出現するのは富山とごく少数の場所だけです。
風物詩として有名で、出現すれば毎回メディアにも取り上げられる蜃気楼を一度は自分の目で見てみるのはいかがでしょうか。
めったに見られないからこそ価値のあるもの。
蜃気楼と聞くと、何もないところに幻がみえるようなイメージもあるかと思いますが、幻想的な風景ではありますがけっして幻ではありません。
自然が作りだすまれな現象を、目の前に広がる不思議な光景を少しでも多くの方に知ってもらえたらと思います。
ぜひ蜃気楼を見に富山までお越しください。
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